こんにちは(@t_kun_kamakiri)
先日行われたオープンCAE学会シンポジウム2024で発表いたしました。
内容はOpenRadiossを使ったエアバッグシミュレーションの話です。
背景としては、「Altairのサイトにこれまで商用利用としていたRadiossを2022年9月からオープンソース化するという内容の記事が投稿されていました」ということをきっかけに、ユーザーが増えるかなと思いましたが、この2年間で思ったほど普及していなませんでした。
RadiossといえばLS-DYNAやPAM-Crashなどと並ぶAltairの衝突系(衝撃解析)の解析ソフトのイメージが強いですが、個人的にはそれが無償で使えるようになったというのはなかなかの衝撃でした。会社勤めてあるなら商用のソフトがあるだろうから、わざわざ無償のOpneRadiossを使う人がいないかもしれませんが、衝突系の解析以外でも使いたいという声をちらほら聞きます。
というわけで普及の一環として、2024年に取り組んだエアバッグシミュレーションを例にしてOpenRadiossの認知をしてもらうため、発表しました。
発表資料はこちら。
絵だけなので雰囲気がわかれば幸いですm(__)m
発表資料は前日に完成しました・・・・
内容のたたき台ができたのが1週間前で資料作成とCAE解析を1週間で何とか仕上げました。
今週末の発表資料できました(できてない) pic.twitter.com/BDZ3G33cNq
— カマキリ🐲CAE頑張る (@t_kun_kamakiri) November 6, 2024
質疑応答
コメント:EasyISTRでのOpenRadiossへのメッシュ変換の部分では、設定が一通り見れるようになっている
カマキリ:「どことどこが接触しているかも見れますか?」
コメント:FrontISTRでの設定で接触定義をしていれば見れるはず。ただ、一回FrontISTRに変換しないといけないので面倒
質問:ジェットの袋体での解析をしたいと思ったことがあって、流体解析でも同様の解析ができるのか?
カマキリ:ALEがあるのでできますが、エアバッグ解析においてALEは計算コストからあまり使われません。最近は粒子法が主流ですが、均圧法は計算コストの観点では有利です。ガスの方向を指定して圧力を一部高めるなどのオプションがあるので、そういった機能を有効に使うと均圧法もかなり使えます。
質問:フィルターをかけるという話でしたが、実際にフィルターは必要なのですか?
カマキリ:衝突系の波形はノイズが乗りやすく、信頼性の観点でも、ISOやNCAPで国際的に統一したフィルターをかけることが決められています。
感想
ブログの方にもOpenRadiossを使いたいけどという話を頂いたりしますが、まだまだツールまわりで使いづらさがあるのかな感じます。
何か解析したい事例があれば、お答えできる範囲でお答えいたします。
※専門外だと何もわからないかもしれませんが・・・・