OpenFOAM

【OpenFOAM入門】熱交換器の軸対称モデルでは失敗した

計算の制御

計算の制御と出力設定を行います。
後で残差を確認できるように各領域ごとの残差出力設定を別ファイルで用意します。
これをsystem/controlDictのfunctionsで読み込むことにします。

system/residuals_coldwater(residuals_hotwater  residuals_solid)

system/controlDict

出力設定としてprobesでx軸方向の値を取得しています。

samplingを使えばもっと楽にできるかもしれませんが、chtMultiRegion系のソルバはうまくできなかったので、とりあえず座標値から値の取得はprobeで対応しました。

計算実行

では、計算実行します。

あれ?
なーんかおかしいな….

とりあえず軸対称をやめてみよう。
Yminの面は滑り無しに条件に変更。

※時間変化ではなくステップごとに収束していく様子。

見た目はそれっぽくなりました。
まだ収束していないっぽいですが、軸対称モデルで検証したいので計算を途中で止めました。

結果がどうして軸対称モデルでおかしかったのかはまだ確認中です。

ちなみにprobeで温度データを取得しておいたのでグラフ化することもできます。

postProcessing/probes_coldwater/0/T

こちらのデータを適当に整えながらPythonでグラフ化します。

hotwater領域だけ温度分布をグラフ化すると以下のようになります。

グラフを見ても全然収束している感じはしません。

今回は軸対称モデルの解析が失敗しましたが、2次元の熱交換器の解析としてひな形のモデルができたので本日はここまでにします。

まとめ

今回は熱交換器の2次元モデルから軸対称モデルでの解析を試みましたが、軸対称モデルでは挙動がおかしくなりました。
設定がおかしいのかは少し見直し中です・・・ chtMultiRegion系のソルバって各領域ごとに設定をしないといけないので面倒ですよね。
本記事はメモ程度に残しておいて、また時間を作って再トライしたいと思います。

chtMultiRegion系のソルバに関して深堀した記事もあり大変勉強になりました。

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