熱力学

熱力学と解析力学とのつながり

 

 

ここで解析力学との関連性について触れておこうと思います。

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独立な2つ変数を決めれば、熱力学による状態は決定するという話をしました。

これは、単なる数学的な手続きでもあるが、別に熱力学に限った話ではない。

力学的状態も一般座標\(q\)と一般速度\(\dot{q}\)(あるいは、一般座標\(q\)と一般運動量\(p\))の独立な2変数さえ指定すれば、力学的な状態は決定することができます。

力学的な状態が決定されるとは、すなわちハミルトニアン\(H(q,p)\)が決定されるという意味であり、解析力学では「ハミルトンの正準方程式」を用いれば運動方程式が与えられるという解釈になります。

「運動方程式さえ与えられれば、数学的手法を用いて、解を求めることができるので、力学的状態は決定される」と、ここでは言っています。

このように熱力学も解析力学も独立な2つの変数を指定すれば、おのずと状態は決定されるという意味において、ほとんど同じ数学的な手続きによって現象を理解することができます。

そして、「熱力学」と「解析力学」という学問の隔たりはなくなり、単なる数学的な手続きにおいて両者の学問を区別する意味はほとんど感じられなくなる・・・・・かな。
(めちゃくちゃ偏った見方かもしれないが・・・)

 

ちなみにせっかく選んだ2つの変数を、あとで別の変数に置き換えたいときどうするのでしょうか?

例えば、熱力学的な2つの変数を「圧力」「温度」と選んだが、やっぱり「体積」「温度」を選んだ方が議論がしやすい場合など。。

 

それは、数学的には「ルジャンドル変換」を施してやれば良いですね。

せっかくなので、ルジャンドル変換を簡単に説明しておきましょう・・
ある関数\(f(x)\)があったとする。
「\(f\)の曲線の形を表現する」というのは、今の場合だと「変数\(x\)を変化させる」ということになります。

しかし、「\(f\)の曲線の形を表現する」というのは、「その接線を作り、y切片を変化させる」ということでも表現できるのである。
そうすることで、「変数は\(x\)」から「y切片(変数\(p\)と置く)」へ変数変換することができたと解釈することができます。

 

説明が雑過ぎましたか(笑)

↓詳しくは下記の「ルジャンドル変換」を参考にして下さい。

 

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