OpenFOAM

【オープンソースCAE解析】OpenFOAMで流体解析!球体周りの流れ:渦の生成(第1部)

本記事は、勉強会のCAE初心者サークルで使用した資料の概要となります。

詳細を知りたい方は、下記の「解説資料」をお読みください。

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解説資料と解析ファイル

↓設定手順などの詳しい内容は、下記のpdfを入手してお読みください。

↓資料に従って作成したOpenFOAM用の解析ファイルは下記より入手できます。

解析対象

解析条件

  • 定常流れ
    サイクル数:500
  • 定常判定値
    速度:10-6
    圧力:10-5
  • 流入条件
    x成分:0.0003m/s
  • 非圧縮性を仮定
  • 温度場は解かない
  • 乱流モデル無し

解析結果

 

可視化までやってみました。
球体周りに渦が生成されているのがわかります。

勉強会の対象者

こんな方はどうぞ

  • 商用流体解析ソフトは触ったことがあり境界条件の意味などの説明は必要ない方
    (CFD歴1か月以上)
  • Linuxでターミナルを立ち上げてCUI上でディレクトリ間を移動できる方
  • 上記の経験はないが資料をもとに自分でコツコツやることが出来て分からないことがあっても心を折られない方

逆にこんな方は向いていないかもしれません

  • 1~10までわかりやすく教えてもらいたい方
  • 自分の質問には全部答えてほしい方
  • 自分で資料などを見て勉強する気はない方
  • 進行に間違いがあったときに気分が悪くなる方

さらに勉強したい方向け

今回はWeb上のGUIベースでOpenFOAMの解析を実行しましたが、テキストをファイルを修正して作成することもできます。

以下の記事では、球体周りの流れを解析し球体にかかる抗力係数を文献値と比較するという内容になっています。

パラメータスタディを行うためPythonスクリプトで自動で実行するため中級レベルの内容になっています。

興味ある方はお試しください(^^)/

おまけ:商用の解析ソフトとフリーの解析ソフトの違い

流体解析を使用と思うと何かソフトを使わなくてはいけません。

もちろん独自でプログラムを書いたりしても良いでしょうが、複雑な形状は複雑な数式をプログラミング言語で書くのはとても大変な作業です。そこで商用のソフトを使うか、フリーのソフトを使うかという選択肢になるわけです。

ちょっとだけ「商用の解析ソフト」と「フリーの解析ソフト」についてまとめておきます。

商用のソフト

  • GUIが整っている場合が多くユーザーが使いやすい
  • 多くの数理モデルが組み込まれているので対象としたい現象を再現しやすい
  • 理論マニュアルや操作マニュアルが多い
  • 困りごとを聞いてくれるサポートサービスがついている

要するに使いやすいってことです。

しかし困ったことに使用料が高い!!(ライセンス料など・・・)
年間で数100万ってことが普通です。

だから基本的には企業向けに販売して利用してもらって、自社のCAEソフトの評判を高めてもらおうってことを考えています。

個人が「ちょっと勉強したい、使いたい」って言って手にできる代物ではないということです。

フリーの解析ソフト

フリーの解析ソフトの特徴は、簡単に言ってしまえば商用ソフトのメリットの逆です。つまり・・・

  • GUIが整っていない場合が多くユーザーが使いにくい
  • 商用ソフトほど多くの数理モデルが組み込まれているわけではないので、自分が再現したい現象については独自でカスタマイズが必要になる
  • 理論マニュアルや操作マニュアルが基本的にはない
  • 困りごとを聞いてくれるサポートサービスなんていない

要するに、使いにくいってことです。

だってお金もらってないから「ユーザーから使いにくい」だの「GUIを作れ」だの「ドキュメントはないのか」と言われても、そんなのに対応するわけがありません。

開発者にとっては、「そんなことをしている時間があれば、解析ソフトの方をもっと充実していきたい」って思いの方が強いでしょう。

しかし、お金は払っていないけど「商用ソフトほど多くの数理モデルが組み込まれているわけではないので、自分が再現したい現象については独自でカスタマイズが必要になる」っていうのが実はユーザーにとって使いやすかったりするのです。

自分でソースコードをいじれるぞ!!ってことで。

だったら上記の不便さをユーザーが解決するために、「ドキュメントの整理」「GUIを独自で作成する」「詳しい人が教えて初心者に伝授していく」

このような活動のもとに、フリーの解析ソフトは随分と使いやすくなるものです。

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